’66 第3回日本GP 観戦者の視点から

故Y氏の御遺族から許可を頂き、貴重な第3回日本GP観戦時の写真をここに掲載する。


Porsche 906

ミツワでの内覧会だろうか? 左端がY氏、その隣が滝進太郎。
航空運賃込の車両価格は当時1,076万円。いまの貨幣価値で1億円というところだろう。



スタート直前の様子。



Porsche 906
#6 滝進太郎(28歳)の906。リタイア。
性能は素晴らしいものだが、プライベートのエントリーであり、練習不足で給油に手間取るなど、プリンス・ワークスとのピットワークの差は大きかった。43周目にオイルで滑ってガードレールにクラッシュとなった。



ABARTH SIMCA 1300
#2 佐藤清人(24歳)。8位。



PRINCE R380
#11 砂子義一(33歳) 優勝車。
翌年には日産に吸収合併されてしまったプリンスの最後の花道でもあった。


PRINCE R380
#9 横山達(33歳) 4位。
プリンスのピットの燃料タンクがピットの高い位置に取り付けられて、重力方式により素早い給油を可能にしていたことが写真下でよくわかる。



DAYTONA COBRA
#21 酒井正(23歳) エンジン不調でリタイア。1965年のル・マンに出場したマシンそのものにエンジンを換装してある。その後、ATに改造され、70年代末頃に中古車として格安で並んでいたものを、シェルビーが来日して買い取ったといわれている。
http://www.mooneyes.co.jp/wildman/2011/0115/1101



TOYOTA 2000GT
#15 細谷四方洋(28歳) 3位。
前年の東京モーター・ショーに参考出品したものを、このレースのために徹底的に改造したもの。ボディはアルミに変えられていた。



自由席が900円。旧国鉄の最低運賃が20円の時代であった。



Porsche 911
こちらは、グランド・ツーリングカー・レースから、#34 山西喜三夫 3位。一時はトップに立ったが、たちまち日産ワークスのフェアレディに抜かれてしまった。しかしながら、このストックに近い911の意外な活躍で、単調になりがちなレースが盛り上がった。プライベートにもかかわらず3位という結果は賞賛に値する。