STANGUELLINI STORY その12 レストア工房

スタンゲリーニでは1976年から4人の専属スペシャリストが、スタンゲリーニのレストアと修理を行なっている。

レストア工房は、ショールームの裏手にある広大なサービス工場の一角にある。

ボディはモデナにある複数のカロッツェリア工房に委ね、自社では図面や型をもとに専用工具によって多くの主要パーツの修復複製を手がけてきた。

スタンゲリーニの総生産台数は、スタンゲリーニ家でも掌握していない。フランチェスコⅡ世によれば、その数は僅か400〜500台だという。
ただでさえ数が少ないのに加えて、ミッレ・ミリアが復活してからスタンゲリーニの相場は跳ねあがり、車種によっては一台3000万円以上と云われている。

工房に入ると、いきなり戦前のスタンゲリーニが…


“1939, 2800 Sport Nazionale”



“Formula Junior”



“750 Sport”


レストアするのはスタンゲリーニに限らない、古いフィアットもある。

“FIAT Balilla Sport”



奇麗に磨かれたスタンゲリーニ・ツインカム・エンジン。




“MUSEUM”の館長“Arturo Vicario”氏。ナポリ出身の彼は15歳からスタンゲリーニでメカニックとして務めたベテラン。もちろんエンスージアストとして長らくレストアにも携わり、現在は館長として来館者に応対している。
彼のスタンゲリーニに対する情熱は素晴らしいもので、エネルギッシュな人だ。その説明を聞くだけでも、この博物館に来る価値がある。