ABARTH DAYS 山田輪盛館が輸入した個体


箱根を出て沼津に向かふ。小1時間ほどで會場に到着。其処に鎭坐してをつた個體。其れが何と60年代にアバルトの輸入販賣も手がけてゐた山田輪盛館(愛称ヤマリン)によつて新車で輸入された貴重な2臺のうちの1臺らしい。
Web上ではモノミッレと記載されてをる。
http://response.jp/article/2012/04/23/173349.html


當時のヤマリンの廣告から。ABARTH 1000GT MONOMILLEが 2,625,000圓とあります。大卒初任給が2萬圓無かつた頃の260萬圓。想像出來ますか?


間違ひであるのなら御指摘して戴き度いのであるが、エンジンを覗くとどうみてもツインカムのやうに見える。と言ふことはモノミッレではなくてビアルベーロ(DOHC)ではないのか?
下の冩眞はモノミッレ(OHV)のエンジンルーム。明らかに展示車とは違ふのがわかる。
もしかしたら、1965年に開催された船橋CCCに出場したクルマの可能性がある。




日本の名レース100選'65 船橋CCC
http://www.sun-a.com/magazine/detail.php?pid=3147
若し、上の冩眞の個體だとすれば、中沖滿氏の著書「力道山ロールスロイス」に記載がある。
其れによれば、2臺が日本に輸入され、1臺はトヨタが研究用に贖入、ヤマハに囘されたとのこと。
「もう1臺は2人のオーナーの手を經るうちに船橋のレースに出場したり、河口湖から相模湖への道を追ひかけるフェラーリから逃げ切つたり、船橋のフェンスに右クォーターボディをぶつけたりして、暫く放置されたあと、わたびきには云つてくる事に成る」