DB (Deutsch and Bonnet) STORY Part 14


CD Panhard(1963-1965)
PANHARD 848cc Flat-Twin 50hp/5750rpm MAX 160km/h.


 設計思想の対立から Bonnetと決別した Charles Deutschは PANHARDとのパートナーシップを続け、PANHARD PL-17をベースにグラン・ツーリスモ CD Panhardを設計する。ボディ・デザインは Marcel Hubert。René Bonnet Djetもデザインした彼は二股をかけていたということになる。
 後に販売されたバージョン Rallyでは Zenithのツインキャブで武装され、最高速度 180km/hを叩き出している。


CD Panhardは、市販される前の62年ル・マンに参戦。クラス規定により 702ccとされた空冷フラット・ツインは最高速度 200km/hにチューンされて #53の André Guilhaudin - Alain Bertaut組が総合16位(E 850ccクラスで優勝)で見事に完走し、熱効率指数賞も獲得した。


Panhard & Levassor #55 CD PANHARD as raced to 34th place(Did not finish) at Le Mans 1962 by Guy Verrier - Bernard Boyer.
ドライバーの Guy Verrierは後に Citroenのレーシング・サービス・マネージャーに、Bernard Boyerは MATRA V12の設計技術者となっている。



S.E.C. Automobiles CD #53 CD Peugeot as raced to 45th place(Did not finish) at Le Mans 1967 by André Guilhaudin - Alain Bertaut.
Peugeot 1149cc 4cyl 108hp MAX 235km/h.

 PANHARDが乗用車の生産から撤退した後の Deutschは、フランス道路公団の技術者となり、次いではル・マンに建設されたブガッティ・サーキットの設計にも関わっている。しかしながらル・マン挑戦の情熱は断ち難く、Peugeot 204エンジンをミドシップに横置きした CD Peugeotを設計し、66年と67年の2度ル・マンに挑戦した。リアに大きな垂直尾翼をもつマシンは、何れの年も完走できず失敗に終わった。これを契機に Deutschはル・マンから手を引くこととなる。
 しかしながら、空力学の技術者であった Deutschが起こした企業 SERAは現在に至るまでエアロダイナミックスやその他の自動車技術を各国の自動車メーカーに提供し続けている。過去の有名な仕事として、ポルシェ917のロングテールやアルファ・ロメオ33の空力ボディなどの設計が知られている。
http://www.sogeclair.com/filiales/sera/epopeeF1.php




Charles Deutsch (1911–1980)