1955, CITROEN 2CV again


CG CLUBの新春ミーティングに参加、昨年の神宮外苑のイベントで出会った“2CV AZ”に試乗することができた。
http://d.hatena.ne.jp/gianni-agnelli/20101203/1291302121

過去に自分は“2CV 6”を所有していたが、その乗り心地が硬いと思われるほど“AZ”の乗り心地は良い意味で極楽のフニャフニャであった。



動画では分かりずらいが、ハイドロのシトロエンが高速道路でみせる大型クルーザーのようなフワーっとした上下動をする。フニャフニャのシートと相まって、まるで揺りかごのような乗り心地の“AZ”は、振動周波数の波長が合う人には極上のもので、パッセンジャーに眠気を誘うというのも理解できる。
たった12馬力の恐ろしく非力に思われるエンジンは、大人2人の乗車では加速も必要にして充分。ただ、長い登り坂はどうだろうか。欠点は等速ジョイントではないので、ステアリングを目一杯切った状態ではギクシャクしてしまうことだ。
興味深いのは自動遠心クラッチで、エンジンの回転が上がると自動的にクラッチがつながる仕組み。発進時と停止時はクラッチを踏まなくてもエンストしない。これは渋滞が多い首都圏では便利かもしれない。




80㎞/hまで刻んであるスピードメーター、各ギアでの許容スピードも赤字で刻まれている。フロント・ウィンドウの左隅に配置されているのは、メーターケーブルを動力としてワイパーを動かす機構になっているため。ステアリングの正面にあるのはバッテリーの電圧計と思ったら、AZは6V直流発電で電流計。オルタネーター無いんですね。



ブレーキとクラッチペダルは、まるでナビスコのオレオのようだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AC%E3%82%AA


空冷水平対向2気筒 OHV 425cc エンジン、12ps/3500rpmを発生する。↑の部分にインボードマウントのドラムブレーキがある。


マフラーエンドは、後まで伸びておらず、エンジン後部の真下にあるのには驚いた。わざわざ下に潜り込んで撮影してくれたオーナーのHさん、ありがとうございました。




こちらの“AZ”は植民地仕様で、北アフリカの砂塵から守るために大型の白いエアクリーナーがついている。フロントグリルに被せてあるカバーは、空冷エンジン特有の冬場のオーバークールを防ぐため。


こちらの仕様では、スピードメーターの針に時計のような繊細なものが使われていることに注意。



2CV独特の、大きな輪ゴム状のラバーリングで吊ってあるシンプルなシートの構造に注意。


他にも DS や CX ……。

いいなぁ、シトロエン