1964, HINO Contessa 1300


水冷直列4気筒 OHV 1251cc 55ps/5000rpm RR 最高速度130㎞/h

コンテッサ900の上級車として開発されたクルマ。デザインはコンテッサ900スプリントと同様にミケロッティによるもの。フロントマスクは同時期にミケロッティがデザインした Triumph 2000 と共通したものとなっている。展示車のフェンダーミラーはノンオリジナル。





直列4気筒エンジンはリア・アクスルの後に縦に、左に約30゜傾けて搭載されているが、これはエンジン・フードを低め、エグゾースト・パイプを短かくし、エンジン・ルーム内の過熱を防ぐためである。エンジン自体は新設計されたもので、直4最大の5ベアリングをもつ。吸排気ポートはすべて独立し、排気は左(傾斜した下側)に吸気は右側に開くクロスフロー方式を採用。これは初期の900で問題になったエンジン・ルームの過熱とキャブレターのパーコレーションを防ぐためだ。
コンテッサ900と違い、エアインテークは垂直に切り立った後端のグリルから採り入れるという方式をとっている。そのため排気ガスが後端グリルから吸い込まれることを防ぐためマフラーは左端に配置されている。
ミッションはコラムの4速で、オプションで4速のフロアシフトも選べるようになっていた。


給油口はナンバープレートの裏にあった。マフラーはノンオリジナル。



Cピラーにはミケロッティのエンブレムがある。

それにしてもこの展示車の程度はオンボロのレベルだったのが残念だ。しかも社外品のマフラーやフェンダーミラーなどで見るも無残に飾られていた。メーカーの保存車両がこれでは自動車文化なんぞ育ちようもないではないか。


【関連URL】
http://www.asahi-net.or.jp/~rf7k-inue/izen/no-12/c-1300/c-1300.html