Heuliez 制作のシトロエン

フランスのボディ架装メーカー“Heuliez”。
http://www.heuliez.com/

フランス車好きなら一度は聞いたことがあると思う。
特にステーション・ワゴンが有名で、過去に以下のクルマを生産している。
* プジョー・604 リムジン(1978 - 1984年) * シトロエン・ヴィザ クロノ(1984年) * シトロエン・ヴィザ ミレ・ピステ(1984年)
* シトロエン・ヴィザ コンバーチブル1984年)* シトロエン・BX ブレーク(1985 - 1993年) * シトロエン・BX 4CT(1986年)
* シトロエン・CX ブレーク(1989 - 1991年) * シトロエン・XM ブレーク(1992 - 1999年)
* シトロエンエグザンティア ブレーク(1995 - 2000年)
* オペル・ティグラ ツイントップ(2004 - 2009年)
* プジョー・206 CC(2001 - 2007年)

もちろんショー・モデルに終わったクルマも多い。今回は幻となったクルマや貴重なものを紹介しよう。



“Citroen AX Evasion”
1988年のパリサロンで発表された。ステーション・ワゴンのプロトタイプでMPVのような形をしている。リアドアは右側のみ。全長はベースとなった AX よりも23cm 長い373㎝。7人乗りでガラス・サンルーフが備わっている。クルマは実現されなかったが、その名はシトロエン初のMPVとなった車名“Evasion”となっている。



“Citroen Berlingo Bulle”
1996年のパリサロンに出展されたクルマ。2CVをモチーフとしている。そのデザインや機能性は“Berlingo”や“Xsara Picasso”に応用された。



“Citroen M7”
1970年にシトロエンが陸軍向けに試作したクルマ。2台のみが試作された。機構部分はシトロエンGSのものが使われ、サスペンションはハイドロニューマティックとなっている。



“Citroen M35”
シトロエン Ami8 のクーペ・ボディにシングル・ロータリー・エンジンを搭載したもの。500台が制作され、267台が1970年1月から試験データー取得のため路上を走った。実験データーは生産モデルとなった“GS Birotor”に役立たれた。早すぎた前衛。まさにシトロエンらしいクルマだ。



“CITROEN XM LONG”
フランス政府の要請により“Heuliez”が制作したストレッチ・リムジン。国賓級VIP送迎用のため分厚い防弾ガラスに覆われている。日本の天皇皇后両陛下も訪仏の際に乗られたクルマだ。



“Citroën XM palace”
1992年のジュネーブ・ショーにて発表された。ハッチバックではなく、トランクを持ったノッチ・バックとなっている。このため全長は13cm延長され、5.03mとなっている。リアドアもウィンドウがキックアップしていないものに改められている。



“CITROEN SM ESPACE”
1971年のパリ・サロンにて発表。“SM”をTバー・ルーフにしたもので、数台が制作されたようだ。