Archivio Storico Fiat その3

自社の資料館に展示されているクルマなのだから、そこにあるクルマは誇りあるクルマばかりだ。



“1947, 1100 S”
水冷直列4気筒 OHV 1089cc 51ps/5200rpm 最高速150㎞/h

戦前に製造された“508C”の戦後型だが、復活早々の1948年“1000 MIGLIA”にて、総合2位3位となった、空力的に優れたスポーツカー。



“1953, 8V”
水冷V型8気筒 OHV 1996cc 110ps/6000rpm 最高速200㎞/h

戦後のフィアットがたった一度だけフェラーリのような高級スポーツカーに挑戦したモデル。設計責任者はもちろんジアコーサ氏。52〜54年までの3年間でたった114台しか製造されていない。展示車は、フロント・エンドがモディファイされたフェイズ2モデル。





“1955, 600”
水冷直列4気筒 OHV 633cc 24.5ps/4600rpm 最高速100㎞/h

“500 Toporino”よりも130mmも全長を短くし、なおかつ大人4人がゆったり乗れるファミリーカーを目指したジアコーサ氏の傑作。ボディ・デザインも彼のものと云われている。1960年前後にはフィアットの生産台数の50%を占めていたほどの大ヒット作となった。



“1956, 1100 TV/103E”
水冷直列4気筒 OHV 1089cc 50ps 最高速135㎞/h

アメリカ市場を意識したフィアットの失敗作。中身は“1100”の高性能モデル“TV”だが外観がコルヴェットなどのコピーにすぎない。