Le Mans Classic 2012 Espace Clubs Iso Grifo Rivolta A3/C

 1963年のトリノ・ショーにて Rivolta A3/C (Cは Competizione or Corsaの意)の名で発表されたのだが、このプロトティーポは実際には元 Ferrariのエンジニア Giotto Bizzarriniの第1号車であった。シャシーは鋼管フレーム、足回りは前がWウィッシュボーンのコイル、後ろがWトレーリングアームのコイルでド・ディオン・アクスルなのは A3Lと同じものだが、ボディはアルミニウムを無数のリベットで組み上げたモノコックである。ボディ・デザインは Bertone時代の Giugiaro。車重は 1170kgと軽く、5354ccの CHEVROLET V8エンジンは 405馬力を発生。公称最高速度は 305km/hとなった。



エンジンは、可能な限り後方にマウントされている。重量配分の向上を狙ったもの。



 Isoは Bizzarriniのレース活動を全面的に支援。1964年にデビュー戦の Sebring 12 Hoursで 39位、同年 Nürburgring 1000kmで 19位と不本意な結果に終わる。
 翌1965年、CHEVROLET V8エンジンは4個の Weber45DCOEに強化されて 420hp/5400rpmを絞り出していたが、前年に続き結果はふるわず、 Sebring 12 Hoursで 39位、Nürburgring 1000kmではリタイアとなった。スポーツカー・レースの最高峰のル・マンでは Mulsanne straightで最高速度を記録、9位と善戦したが、 Bizzarriniは Isoの期待に応えることはできず、同年秋に両者の関係は決裂することとなる。



主要なメーターが助手席前に配置されていることに注意。