Lancia Lunch 2012  Lancia Fulvia

 Appiaに代って 1963年3月に発表された。基本的には上級クラスの Flaviaを縮小したFF車。挟角13°V4 OHC 1091cc 58HP/5800rpm のエンジンを特徴とし、4速フルシンクロのコラムシフト・ギアボックスで前輪を駆動する。前輪は横置きリーフとウィッシュボーンの独立で、後輪は1/2楕円リーフのリジッド。ブレーキは全輪ダンロップのディスク。ボディはモノコックで、自重は1020kgと軽くMAX 138km/hが可能だ。価格は同クラスの FIAT 1100Dの50%高となっている。



 当時としてはモダーンなダッシュボード。スピード・メーターは30年代の車のように針が固定され、目盛を刻んだボビンが廻るという仕掛け。



トレッドは前 1300mm、後 1280mmと Flaviaと共通で、サブ・フレーム、サスペンションはエンジン・マウントを除き共用化されている。ブレーキは Dunlop製の全輪ディスク(サーボなし)。



左に45度傾けて縦に搭載される挟角V4エンジン。挟角のためヘッドは一体型のアルミニウム製。ダブルのローラーチェーンで駆動される2本の OHCはそれぞれ吸気と排気のバルブ駆動を受け持つのだから、実質的には DOHCといえる。