Le Mans Classic 2012  1GRID 1923 - 1939+ Entrants Part 5


1939 BMW 328
BMW 1976cc 4cyl.

 328は1936年〜1940年まで製造されたスポーツ・カー。ボディ・デザインは BMWのチーフ・デザイナーだった Peter Szymanowski。メカニックの設計は 1932年に Horchから移籍した Fritz Fiedlerによるもの。軽量でスタイリッシュな空力ボディを纏った 328には先進的な技術が採用されていた。スペース鋼管フレームに、半球形燃焼室を持つアルミ・ヘッドの直列6気筒OHVツインカム・エンジンは80馬力を搾り出し最高速度は160km/h以上となった。その時代の最高のクルマの1台だと多くのジャーナリストが認め、賞賛している。
 1939年のル・マンではカロッツェリア Touringによる特許'Superlegerra'ボディが架装され、ワークス・チームの#26 Max zu Schaumburg-Lippe / Frtiz Hans Wenscher組が総合5位、2リッター・クラス1位でフィニッシュしている。


1939 Le Mans BMW 328 Touring Body.




1932 MG Midget
MG 746cc 4cyl.

 Midgetは 1928年のロンドン・モーターショーにて発表された。翌年の世界恐慌で MG社の大型サルーンの販売は低迷し、会社存亡の危機を救ったのが、この小型スポーツカーだった。
 このクルマは、Morris Minor と Wolseley 10にも仕様された 20hp/4000rpm SUキャブレター、ベベル‐ギア駆動のOHCエンジンを改良して搭載した。ギアボックスは3速ノンシンクロ。
 1930年のル・マンでは13位でリタイア。翌 1931年では最終ラップに30分もかかり失格。1932年には14位でリタイアとなっている。




1929 Stutz Blackhawk
Stutz 5267cc Supercharged 8cyl.

 Stuzはアメリカのメーカー。Harry C. Stutzが1911年に製作した Stuzの第1号車はその年のインディ500に出走し11位、翌年のインディ500でも4、6位となるなど活躍し、1913年に Stuz社が設立された。
1924年にCharles Greuterの設計による欧州の技術を取り入れた(OHCでツイン・プラグ)8気筒4700cc エンジンを搭載した Stuz 8を発表したが、サイドバルブが主流の北米ではあまり売れなかった。この Stuz 8のレーシング仕様である Blackhawkは 1928年にデイトナで量産車の速度記録を更新し、その余勢を駆って参加した 1928年のルマンでもフランスのC.T. Weymannチームの#1が Éduoard Brisson / Robert Bloch組が2位入賞を果たすなどレースで活躍した。この成功で販売は回復し、栄光の Blackhawkの名前を付けた新型車(6気筒4000cc)が発売され、欧州の販売拠点としてパリとロンドンに支店を設けることとなる。


Dual cowl 1929 stutz blackhawk.