1957 Sebring 12 Hour Endurance Race Part 10


Ferrari 500 Testa Rossa C  Ed Lunken/Charles R.Hassan/Karl Brocken



 午後3時までに、公式発表では15台がリタイアし、その内の1台は Corvette SSであった。フロリダに燦々と降り注ぐ太陽の光は Corvette SSにオーバーヒートを巻き起こし、ドライバーにも体力的なダメージを与えていた。公式発表ではリタイアの原因はサスペンション・トラブルとなっている。Fangioは未だ Mossに対しリードし続けていたが、コ・ドライバーの Harry Schellに交代することを決断した。もう5時間立たなければ、自分の出番が回ってこないと考えていた Schellにとっては驚きであった。Lou Breroが #15 Ferrari 290 Sをピットインさせた。彼は暑さでグロッキーとなっていた。Masten Gregoryが後を引き継いだが、後に Breroが体調を取り戻して再びレースに復帰した。



Alfa Romeo Giulietta SV Louis Comito/Bruce Kessler/Bob Rubin


 燃える太陽と容赦ない日差しが観客を照らしていた。皆、日陰を求めて移動したりしていた。文字通り、何百ものドリンクカップが地面に散乱し、ゴミ箱として使われていた55ガロンのドラム缶はゴミで溢れかえっていた。

 午後3時19分、Portagoの #12 Ferrari 315 Sは深刻なブレーキ・トラブルに見舞われた。メカニックが点検しても原因は分からず、Luigi Mussoに交代することとなった。Portagoはブレーキが効かないと訴えていた。午後4時、Hawthornが Jaguar D-Typeをピットインさせた。僅か6分でブレーキ・パッドを交換してレースに復帰した。それは驚異的な速さであった。