日本の輸入車インポーターに望むこと


JAIA(日本自動車輸入組合)発表の昨年一年間の輸入車新規登録台数である(当月=12月)。http://p.tl/7IEj

毎年この表を見ると、「つまらねぇ」と思ってしまう。
相変わらずドイツ勢が強くて、ベスト10の端っこにプジョーフィアットが鎮座する構図。失礼を承知の上で書かせてもらうと、安全性の優位性がとっくの前に無くなった北欧車ってそんなにイイの?という疑問が大きかったりする。某ドイツ大衆車のメーター回りなんて80年代の日本車じゃん、とも言い切ってみたりする。いまだにドイツ車が世界一安全だと誤解している人も多い(EURO Ncapで世界初の5つ星を記録したのは10年以上前のルノー・ラグナだった)。そして、そして、イタリア車は故障が多くてどうにもならんと勘違いしている人もいる。クルマ偏愛者のグチですが……。

イタリアやフランスの場合、ATを重視していないので(ATは運転が下手な証というイメージで中古車は値が下がるのと、フランスの場合は自動車税が高くなる)日本ではマーケットがニッチになりがちですね。フィアット・グループの場合、大抵はATは後からやってくる。新型ジュリエッタもツインクラッチの導入が遅れたのは、部品を調達していたメーカーが日本で、しかも昨年の東北大震災で被害を受けたのが原因とか。残念ですが、もうジュリエッタは2年前に本国デビューしたクルマなので日本のマーケットでは忘れ去られたクルマとなることでしょう。

日本法人のインポーターも、結構ズレたトップが多かったのも事実で、腰掛程度で責任は取りませんというイメージです。某ミドル・クラスのフランス車が、日本ではワゴンが売れると勘違いして商品展開をしたこともありました。某英国車なんぞ、3年後に50%で下取りするという信じられない詐欺商法を堂々と展開したこともありましたね。
伝統の赤いクルマも、一時は売れに売れたのですが、いまは閑古鳥が鳴いております。
自分が乗っているフィアットは、ほぼ99%が500の売上でしょう。販売開始3年を経て、今年中には1万5千台を突破する、史上最も売れたイタリア車となりました。その人気に天狗となっていれば、あっという間の凋落は目に見えています。
その為にも中古車市場のインポーターによる支援は重要ですね。買った先から超下落じゃ買い替える気も起きません。


$1=¥360の固定相場制の時代は高嶺の花だったガイシャ。去年から続く記録的な円高傾向は止まる勢いを見せません。輸入車業界はそろそろ車両本体価格の見直しを真剣に考えてもらいたいものです。これで値段が下がらなければ、日本のマーケットは馬鹿にされている証拠となります。