French Blue Meeting 2011 PEUGEOT 504 Diesel


直列4気筒 2304cc 71ps

 個人的な見解だが、古いフランス車の良さというのは、「少しカッコ悪いのがカッコイイ」ということに尽きる。誰もが格好良いと思うのはイタリア車だが、どこか違和感がありながら、または情けない味わいを持ちながら、微妙なところで破綻していない、それがフランス車の持ち味だったと思うのだ。その意味において、昨今のフランス車は素直にカッコイイと思えるところが、少々物足りないところなのである。
 この 504なんぞ、いかにも保守的な農家の庭先に停めてありそうな佇まいがイイのである。突出したところが微塵もないところが、ガチガチの保守層に好まれた PEUGEOTらしさが濃厚に出ている。このデザインをまとめ上げた Pininfarinaには脱帽してしまう。微妙な格好悪さのサジ加減が絶妙だからだ。

 504のデビューは 1968年9月で、それから 21年後の1989年9月まで、3,382,860台が製造され、世界中に PEUGEOTの名を広めた功労車である。
ネットで「PEUGEOT 504」を検索すると、中東・アフリカや中南米の犯罪者に PEUGEOT 504が大人気なのがわかる。

 今年に入って、反米の闘士イランの大統領が、オークションに出したのでも有名。

17万円が1億円に?!イラン大統領が愛車をオークションで売却
by Kenta TOKYODRIVE.TV (RSS feed) on Feb 2nd 2011 at 12:20PM
イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領は先日、愛車である1977年モデルのプジョー504をオークションにかけました。 同車の新車販売価格は約74万円で、中古の平均価格は17万円ほどそうです。 ところが、なんとアラブのどこかにいる誰かが、一億円の値を付けたそうです。 買い手の詳しい情報については明らかにされていませんが、儲けは低所得者層用の住居建設費用に充てられるそうです。

http://jp.autoblog.com/2011/02/02/report-ahmadinejads-tired-1977-peugeot-504-draws-1m-bid/



 この個体はオーナーの御母様が購入されたのを大切に乗られているもの。1979〜82年まで西武自動車が英国仕様のディーゼルを輸入販売していた。そのため右ハンドルで、ZF製の3速ATもチョイスできた。366台が販売されている。




プラスチッキーなダッシュボードと、純正と思われるカセット・ラジオに注意。クーラーが備わっている。


ぐちゃぐちゃの配管で覆われた整備性無視のエンジンルーム。エンジンを美しく見せようとするイタリア車とは真逆。これこそがフランス車だ。