Goodwood Festival of Speed 2011 Cars 2


Lightning Mcqueen
V8気筒 排気量不明 750ps 最高速度 322㎞/h 0-100㎞/h:3.2秒
NASCAR がモデルの PISTON CUP チャンピオン。フォーミュラーF1の Francesco からは「グルグル回るしか能がない」とバカにされている。



 前作のカーズは、いかにもお子様向けでつまらないものだったが、今回は監督も代わり、シナリオが工夫されて大人でも退屈せずに観ることが出来る作品となっている。
 0011ナポレオン・ソロが好きな監督の趣味が反映されたスパイものになっているのだが、悪役の「レモン・ファミリー」(レモン=欠陥車という意味らしい。日本語吹き替え版ではペッパー「故障」とかけている)のクルマが傑作だ。以前、当無礼ログにて紹介した“The World's Worst Cars”に登場した“AMC GREMLIN”や“AMC PACER”といった駄作車が出演。過去に馬鹿にされた屈辱を晴らすために世界をまたにかけた陰謀を展開するという、そのメインの物語に“WORLD GRAND PRIX”が絡んでいくことになる。
 日本でのレースシーンは、まさにキッチュな看板であふれるTOKYOの猥雑で下品な雰囲気が再現されている。歌舞伎座の前を走り、皇居前でダートコースと夢のような市街地レース。東京マラソンなんぞ辞めてよいし、税金無駄遣いのオリンピックも立候補しないで、自動車レースやりましょうよイシハラさん。日本のシーンには欠かせないスモウ・レスラーやゲイシャ・ガールにゼン・マスター、富士山に鳥居に、外人には恐怖のシャワー・トイレと思わず吹き出してしまう。

 近場のシネコンでは悪名高い「日本語吹き替え版」しかなかったが、オリジナルでは現役F1ドライバーの Lewis Hamilton や自分が好きな英国名優の Michael Caine(Finn McMissile)、他に NASCAR の有名ドライバーも吹き替えを行っていたようだ。可能であれば、是非オリジナル字幕で鑑賞したいものだ。

 それに比べてお笑い芸人を起用すればそれで良しとする、日本語吹き替えの薄っぺらさ。もちろん吹き替えには日本レース界の関係者は一人もおらず、日本における自動車レースの地位の低さを痛感させられる。

 登場するクルマは新旧 FIAT 500 をはじめ、多数のエンスーなクルマが登場する。レモン・ファミリーのキチガイ博士は Zündapp Janus だし、女王陛下の謁見式には Tatra T87 なんてエンスーなのも登場! 



Finn McMissile
直列6気筒 4200cc 290ps 最高速度 237㎞/h 0-100㎞/h:7秒
英国 Mi6所属。Aston Martin DB5 がモデルになっている。


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