1936 MASERATI 6CM 1500


直列6気筒 DOHC 2Valve Supercharger 1493cc 155ps/6200rpm

 ナチス・ドイツの国家援助でGPマシンを仕立て上げるドイツの2大メーカーに、社員25名の町工場に過ぎない MASERATI がGPレースで対等な立場で戦うのはドンキホーテの喜劇に匹敵する無理な話であった。1933年までのわずか8シーズンで100回もの優勝を記録した MASERATI がGPレースから撤退したのは賢明なことだったと言えるだろう。
 ちょうどその頃、戦後のF2に相当する、新しいジャンルのレース Voiturette Race が台頭しつつあった。 これが次第に主流になると読んだ MASERATI は 6CM 1500 を開発する。例によって彼らの経営方針「ワークスチームでレースに参加する一方で、そのレプリカを一般にも販売し、そのレースをサポートする」ことに則ったのである。
ライバルの英国 ERA よりも若干、性能は劣っていたが、イタリア国内では無敵を誇った。多くの台数が製造され、Luigi Villoresi といった後の偉大なドライバー達が 6CM 1500 でレーシングキャリアを始めている。





レジンキットの完成品をオークションで落札。走りはスムーズで大満足の逸品。