軽乗用車生産53年で幕 スバル
富士重工業は4月中に「ステラ」の生産を終了し、軽乗用車生産から撤退する。1958年に軽乗用車「スバル360」で自動車事業に参入し、前身の中島飛行機時代からの技術力に支えられた軽量ボディーなどで軽乗用車業界をリードしたが、今後はダイハツ工業からの相手先ブランドによる生産(OEM)車の販売のみとする。軽の商用車「サンバー」の生産は当面続けるが、53年間の軽乗用車生産の歴史に幕を閉じる。
スバル360は飛行機技術を応用した車体とフレームが一体化した軽量構造が特徴。五八年の発売後も、乗り心地を重視した「四輪独立懸架サスペンション」や静かで力強い「四気筒エンジン」の採用など、高度な技術にこだわったクルマづくりを続けてきた。
しかし、トヨタ自動車との提携により、二〇〇八年四月に軽自動車はダイハツからOEM供給を受け、「レガシィ」などの主力乗用車に経営資源を集中することを決定。最後の自社生産軽乗用車であるステラ(〇六年発売)の生産打ち切り後は、群馬製作所本工場(群馬県太田市)の軽自動車用ラインを、トヨタと共同開発しているスポーツカーなど普通乗用車を生産するラインに改修する。
富士重が生産してきた代表的な軽乗用車は「レックス」「ヴィヴィオ」「プレオ」などで、累計生産台数は約七百九十万台(一一年一月末現在、商用軽自動車も含む)。商用車「サンバー」も時期は決まっていないが、生産を中止する。(東京新聞)
スバルの軽の最後が駄馬でしかないステラというのも、何とも寂しい話である。スバルがトヨタに吸収された時点で嫌な予感がしたのだが、案の定、トヨタに使い捨てにされ消えゆく運命となりそうな気がしている。トヨタと共同開発のスポーツカーだが、日本の若者がスポーツカーを買うわけがないではないか。そもそもクルマに興味がないし、クルマを買えない派遣労働者の若者を自動車業界が作りだしている限り、絶対に売れないだろうと断言する。