007 You Only Live Twice - TOYOTA 2000 GT


邦題『007は二度死ぬ』は、映画007シリーズ中で最も荒唐無稽で、当時の欧米の日本に対するステレオタイプのイメージ(芸者ガール、相撲レスラー、忍者、空手、ちょん髷御殿様)が色濃く反映された爆笑アクション物となっている。懐かしいトルコ風呂のような風呂で数人のお姉さんに身体を洗ってもらうシーンもあったりする。途中、赤坂の「世界の社交場」キャバレー・ミカドが出てくるが、学生の頃、系列のミカドでアルバイトしたことを思い出す。

ほぼ全編が日本でのロケ撮影で、ボンドカーは初めて日本車が採用された。トヨタは2000GTのプロトタイプをオープンに改造して提供、1966年5月、トヨペット・サービスセンター綱島にて突貫作業で2週間で制作されたとのこと。


実際の性能はともかく、2000GTはトヨタとは思えないほど、素直に美しいと思う。写真はトヨタ博物館所蔵の個体。現在は倉庫に収容され非展示。撮影で使用されたものとは別物らしい。


ナンシー・シナトラによるテーマ・ソングはジョン・バリー作曲による傑作。レコーディングの際にナンシーは曲の難しさに閉口し、スタジオから逃げ出したかったようだ。