LE MANS CLASSIC 2012 Concours d'Elegance des 24 Heures Part 9




The Just-Emile Vernet #28 Salmson GS (s/n 102) as raced to 11th place(Did not finish) at Le Mans 1932 by Just-Emile Vernet - Fernand Vallon.
Salmson 1092cc 4cyl

 Salmsonはフランスの自動車メーカー。 Émile Salmson (1858-1917)によって 1890年にパリ工場を創業開始、以降 1946年まで会社は存続した。当初は蒸気駆動コンプレッサー、遠心ポンプの製造、鉄道と軍事的目的に関する製造業を生業とした。
 その後、航空機のパイオニアとして有名を馳せ、第1次大戦では多数の軍用機を輩出している。自動車の製造は1920年から。当初は自動車製造技術を持ち合わせていなかったので、英国 GN社の cyclecarをライセンス生産することから開始した。その後事業は拡大し、戦前は高級車メーカーとして君臨したが、戦後のフランス政府による禁止税的な高級車市場への課税により経営は悪化。1953年に事業は破産、1957年に Billancourtの工場は Renaultに買収された。



The Pierre Fenaille #31 Tracta Type A as raced to 16th place at Le Mans 1928 by Roger Bourcier - Hector Vasena.
S.C.A.P. 1099cc 4cyl

 Tractaはフランスの自動車メーカーで 1926 〜 1934年という短い期間活動し、前輪駆動車のパイオニアでもあった。クルマの設計は Jean-Albert Grégoireが行い、コンペティションに耐えうるロード・ゴーイング・カーを細々と製造した。クルマの特徴はムッシュ Grégoireが発明した「 等速Uジョイント 」を採用していたこと。彼の等速Uジョイントが無ければ、前輪駆動車全盛の現代、ドライバーはガクガクするステアリングと格闘しなければならなかったはずだ。エンジンは、自動車創生期のフランスのメーカーS.C.A.P.社のものを搭載した。
 因みに Grégoire氏は前年の 1927年のル・マンに於いて、自ら Tractaのステアリングを握り、堂々7位でフィニッシュしている。