1957 Sebring 12 Hour Endurance Race Part 8 START !



 午前10時のスタート30秒前に、主任スターターの Joe Laneがカウントを始めた。カウント・ゼロで旗が振り下ろされ、ドライバーたちはマシンに向かって走りだした。





 Peter Collinsの #11 Ferrariは Mossとそう離れてはいない後方に位置していたが、Mossの #20 Maserati 300 Sは3リッター・エンジンの始動に手間取り、Collinsのリードを許してしまう。最後にスタートしたのは最小排気量の小さな Renault Dauphinである。最初の1周目が終わる頃には、Collinsは Mossに対し10秒の差をつけ、#19 Maserati 450Sに乗る Behraの直後に続いていた。








 
 事前のテストが足りなかった Corvette SSは明らかに熟成不足で、レース開始1時間後にはブレーキトラブルに見舞われピットインするはめとなった。2位につけていたCunninghamチームのJaguar D-Typeに乗る Bill Lloydはエンジントラブルで脱落。これにより Collinsは2秒遅れでトップの Behraにつづく2位となった。 3リッター Maseratiに乗る Stirling Mossが3位、Ferrari 315 Sの Portagoが4位、5位は Ferrari 290 Sの Masten Gregory、6位が Phil Hillの Ferrari 290 MMである。




 #19 Maserati 450SのBehraは執拗に食い下がる Collinsのおかげで、3:24.5というコース記録を樹立。19ラップまでトップの座を維持続けた。John Fitchが操る Corvette SSは調子が悪く、既に2回ものピットインを余儀なくされていたあげくに、コイルの故障によりコース上で立ち往生してしまった。30分もの奮闘により彼自身で修理を完了し、20周遅れでレースに復帰した。