Goodwood Festival of Speed 2011 SPORTS PROTOTYPES Part4


1971 ALFA ROMEO TIPO 33/3
V8気筒 DOHC 4Valve 2998cc 440ps/9600rpm
 TIPO 33/3のデビューは、1969年のセブリング12時間。エンジンは3リッターに拡大され、ライバルの Porsch908や Ferrari312Pと同クラスで戦うこととなった。シャシーはそれまでのH型構造から、一般的なアルミ・モノコックに変更された。ボディーはレギュレーションの変更により、車高を低くできる空力的に有利なオープンとなっている。セブリングでのデビュー戦は惨憺たるもので、レース開始後2時間で全車リタイアとなっている。その後もマシンの熟成は進まず、69年は不本意なまま終わることになった。
 翌70年、レースを支配するのは5リッターの Porsche917と Ferrari512であった。その中にあってセブリングでは Toine Hezemans / Masten Gregory組により3位に入賞する。1000 km Zeltweg(オーストリア)では Andrea De Adamich / Henri Pescarolo組により2位でフィニッシュ、クラス優勝を果たした。
 そして71年シーズン。ALFA ROMEOの努力は結実することになる。開幕戦の 1000km Buenos Airesにて Rolf Stommelen / Nanni Galli組が3位でクラス優勝という幸先の良いスタートを切った。そして1000km Brands Hatch(BOAC 1000km)では、De Adamich / Pescarolo組が無敵 917を抑えて、遂に優勝することになる。
 Monzaと Spaでもクラス優勝を果たし、Targa Florioでは地元の名手 Vaccarellaにより、ALFA ROMEOとして21年ぶりの勝利をもたらした。最終戦の Watkins Glenでも5リッターの 917を De Adamich / Ronnie Peterson組が打ち負かし、見事優勝を勝ち取った。71年シーズンの ALFA ROMEOは、ランキングで排気量が格上の Porsche(160馬力以上の差がある)に次ぐ2位の栄誉を勝ち取ったのである。
 自分は基本的に弱い者に味方する判官贔屓なんで、こういう話には素直に感動するのである。だからイタリア車が好きなのだ。