Goodwood Festival of Speed 2011 F1 THE COSWORTH YEARS Part2


1969 COSWORTH 4WD
  Keith Duckworth によるDFVエンジンには、タイアのグリップ性能が追いつかないという問題があった。それを COSWORTH は4WDにすることによって解決しようとした。DFVを支えていた Ford の Walter Hayes は前 McLaren のデザイナー Robin Herd と Keith Duckworth の共同で設計させることにし、かなり過激なものができあがった。
 非常に角ばったシェイプのボディはアルミのモノコック。空力特性を向上させるために燃料タンクはドライバーの両サイドに配置され、操縦席は左にオフセットされている。DFVのブロックはマグネシウム鋳造とされ、4WDのシステムは Ferguson 方式を採用せず、新型ギアボックスを特注、独自のモノが造られた。 おそらく将来的に商売になると予測したのであろう。
 Trevor Taylor と Cosworth の共同経営者 Mike Costin にとって4WDの試験走行の結果はかなり不愉快なものであった。4WDにつきまとう過度のアンダーステアは、燃料タンクをドライバーの直後に移しても解決されなかった。フロントのデフにリミテッドスリップが採用されたが、たいした改善はみられなかった。 Jackie Stewart が試走して、「とてつもなく重いフロントはコーナーでどうしようもない」と指摘。 Taylor と Costin が感じ指摘していたことを再確認する結果となった。Hayes は COSWORTH 4WD の支援を英国GP開催前に撤回することにした。
THE DONINGTON COLLECTION からの展示。






1969 McLAREN-COSWORTH M7C
 Bruce McLaren 専用車として、1台だけ制作されたマシン。モノコックはF5000用のM10Aのものをベースとしていた。前後に大型のウィングを備える。スペインGPで2位となった。
McLAREN INTERNATIONAL からの展示。