The World's Worst Cars 番外編 三菱 Debonair V ROYAL AMG

お台場での笑えるクルマの祭典を観に逝ったら、20数年ぶりに三菱グループの恥部を目の当たりにして思わず絶句してしまった。


80年代にクルマを楽しんだ人なら記憶されていることだろう。韓国焼き肉+三菱愛国心ナチスドイツをミキサーにかけてドロドロしたものを半日天日に干して出来たようなクルマである。どことなく旧ソビエトの異臭も漂っている。
グレード名の王室を意味する“ROYAL”というのも酷いなぁ。場末の連れ込みホテルのようだ。

デボネアは事実上、三菱グループの役員しか乗らないクルマであり、当時日本国内の自称高級車市場を寡占していたトヨタ・クラウンや日産セドリックのライバルには成り得なかった。ところが何を狂ったのか、拡販を考えた三菱自動車はAMGに白羽の矢を立てた。かつての大日本帝国とドイツ第3帝国の夢をもう一度ということであったのだろうか……。装甲板のようなエアロパーツと手裏剣のようなホイールをAMGがデザイン、エンジンはイジラズ、故障し易い電子制御サスペンションを装備している。

そもそもデボネアはソウル・オリンピックのVIP送迎用車として韓国ヒュンダイ・グループから三菱に依頼されて作られたクルマ。ベースのデザインが神社仏閣や仏壇を想像させるどうしようもないもので、流石のAMGも煮ても焼いても喰えないモノしか出せなかった。ところがこのパチンコ屋の玄関のようなデザインに、三菱自動車の役員はGoサインを出してしまったのだ。
時は日本中が泡沫経済で金の亡者となっていた時代、こんなクルマについた値段が4,516,000円也!!

カタログのコピーが痛いなぁ。
オリジナル・ボディのエアロダイナミクスをさらに研ぎすましたフォルム。
そのスタイリングの印象は、風格とスポーティー・イメージの華麗なる融合といえます。
地上げ、偽物ロレックス、ジュリアナ東京マハラジャ麻布十番店、白紙の領収書……。走馬灯のように思い出しますわ(苦笑)。