CLUB ZAGATO GIPPONE 2010 その7 1953, Alfa Romeo 1900 SSZ coupe

直列4気筒 DOHC 1975cc 115ps/5500rpm

アルファ・ロメオが戦後、23年ぶりに発表した4気筒車(アルファといえば直列6気筒が当たり前だった)“1900”の“SUPER SPRINT”をベースにザガートが空力(恐らく科学的裏付けは無いであろう)を極めるあまりに奇怪なフロントマスクを持つクーペ・ボディを架装したのが“Alfa Romeo 1900 SSZ coupe”だ。




1900 のフロント・ノーズを極限まで空気抵抗を低く抑えるために、グリルはそのままに、ボンネットは必要最小限にまで絞り込まれている。





ルーフは当時のザガートのイコンでもあるダブルバブルとなっている。







下は1956年製の SSZ だが、ボンネット上のエアスクープは左右対称のものもあるようだ。それと展示車のサイド・ウィンドウがプレクシ・ガラスのスライド式に対し、おそらくガラスの1枚ものというのも違う。グリルの格子やライト回りも違っている。この頃のカロッツェリア製ボディの常で、1台1台小変更がなされているだろうし、アルミ叩き出しのボディは微妙に違うのだろう。
展示された個体はオリーブグリーンのメタリックが、独特の凄みのある雰囲気を醸し出している。赤いアルファでないのも好ましい。