Le Mans Classic 2012 Espace Clubs  Iso Rivolta & Grifo


Iso Rivolta (1962-1971)

 1955年にマイクロ大衆車の Isettaが失敗に終わったあと、1962年に Isoが突如送り出した高性能グランツーリスモ。Isettaが自動車としての最下限に位置していたものであったのに対し、贅沢の限りを尽くした高級スポーツカーであった。性能やデザインは勿論のこと、価格までもが Ferrariや Maseratiに肉薄するものであった。
 しかしながら、そのボンネット下に納められていたのは、コンペティション・モデルをベースにしたものではなく、大量に生産されていたアメリカンV8エンジンだったのである。CHEVROLET製 5359ccのエンジンに見るべきところはないが、Giotto Bizzarriniの設計によるシャシーは、リア・アクスルがド・ディオン方式で、インボード・ディスクのリアブレーキなど、高度な設計であった。フロントエンドにアメリカ車の影響も感じられる堅実なデザインは Bertone時代の Giugiaroによるもの。ホイールベースは 2700mmとかなりゆったりとした室内を誇る4シーター・クーペだ。



Iso Grifo A3L (1963-1974)

 1963年のトリノ・ショー Bertoneのブースにて、Grifo A3/Lの名で発表された2シーター・クーペ。Rivoltaのホイールベースを 2500mmに短縮している。デザインは Bertone時代の Giugiaro。
 2年後の 1965年のフランクフルト・ショーにて Iso Grifo A3Lの名で正式発表された。CHEVROLET製 5359cc V8エンジンで最高速度は 270km/hとなっていた。


Iso Grifo IR8
1971年以降は、ヘッドライトに目蓋がつき、ホイールは Leleと同様の 2700mmに延長されており、 72年からは Ford Boss 351(330馬力)エンジンが搭載されるようになった。