BERTONE その4

イタリア旅行に行くまでは、ピニンファリーナに感銘すると思っていたが、実際に訪ねてみて、どちらが良かったか、と訊かれれば、迷うことなく「ベルトーネ」だったと答えるだろう。
そして、今回あらためて感じたのは、「フィアット、いけるじゃん」ということだった。過去、自分にとってフィアットは眼中にないメーカーであり、正直興味がわかなかったメーカーだ。ところが新しい500を買ってから、急にフィアットに関する古書を買って調べたりして、その評価は良い方に豹変してしまった。巨人フィアットの歴史は深く、自分の浅はかさを悔いたのだ。


FIAT 850 SPORT SPIDER”1968
850ベースのオープン・スポーツ。軽快なデザインと安価な価格設定も相乗してヒットした。ジウジャーロの作品。この展示車は後期型の“SPORT SPIDER”でエンジンがクーペ同様に903ccに拡大されているもので、外観もライトが通常のものとなっている。ファニーな顔つきのオリジナルは市場に受け入れられなかったのかもしれん。

ちなみにオリジナルの“FIAT 850 SPIDER”はコレ↓

うーん、こちらも捨てがたい味がありますなぁ。



FIAT DINO COUPE”1967
V6 1987cc DOHC 160ps/7200rpm
当時のF2規定(連続する12ヶ月に500台以上生産したエンジンを使用する)を満たすためにフェラーリと共同開発生産した。その結果、フェラーリは“DINO 206 GT”、フィアットは“DINO COUPE”を生産することとなる。しかし、“FIAT DINO COUPE”は“DINO 206 GT”の人気に押されて日蔭の存在。
自分はポルシェ911のような“カエル顔”が嫌なので、“FIAT DINO COUPE”の方が好みだ、というのは判官贔屓だろうか。