BERTONE その2


ベルトーネの代表作であり、ランボルギーニを世界に知らしめたクルマといえば、“MIURA”ということになるのだろう。

65年にダラーラによるベア・シャシを発表された“MIURA”は注目を集めた。翌年にプロトタイプが作られたが、シャシの極端な剛性不足により、コーナーリング中でのアクセル・オフは急激なオーバー・ステアが出るという欠陥があった。実際にプロトタイプ1号車はアウトストラーダにて大事故を起こしている。それでも100名を超す顧客リストのために不完全なままに“MIURA”は生産されることとなった。
当時ランボルギーニのチーフ・テスターであったウィリアム・ウォレスはいう。

「あれは失敗だった。初期の“MIURA”は我々のプライドを大きく傷つけるクルマだった」
福野礼一郎著『幻のスーパーカー』より)