MONACO HISTORIQUE 2016  1948 TALBOT-LAGO Type 26 Course

 戦前に開発されていた技術と部品によって作られていたにもかかわらず、TALBOT-LAGO 26Cは戦後のグランプリ・レースを6年間も戦い続け、1.5リッター、スーパーチャジャーで武装されたアルファ・ロメオやマセラティ相手に善戦した。あの Louis Chironらが26Cで参戦している。
 エンジンは4.5リッターのDOHCと3基のストロンバーグ・キャブレターにより280馬力を叩き出している。ギアボックスはWilson gearboxで所謂 Preselector gearbox。
 この個体はイタリア人レーサーの Franco Comottiにより1948年度のグランプリレースに11回参戦した。 Comottiはブレシアに生まれ、ムッソリーニファシスト党に支配されたイタリアに我慢できず1936年にフランスに亡命し、戦争中にナチス・ドイツ支配下のイタリアに潜入して拘束され死刑判決を受けたが、レジスタンスに助けられたという数奇の運命の人物。


ステアリングコラムに取り付けられているシフトレバーに注意。