Le Mans Classic 2012 Ligier JS 2


Maserati V6 DOHC 2965cc 195ps/6000rpm MAX 247km/h.


Guy Ligierは肉屋の店員として社会人のスタートを切った。彼は貯金して、中古のブルドーザーを購入、建設会社を設立する。また彼はラグビーの選手として活躍し、フランスチームを国際レベルにまで高めることに貢献した。その後、モーターサイクル・レースに参戦。1959〜1960年にフランス国内選手権のチャンピオンとなる。後にフランス大統領となる政治家 Francois Mitterandと組んだ彼の建設会社はオートルートの建設で50年代から60年代にかけて多額の利益を手にする。
1966年には、その儲けをモーター・スポーツに投入。FJを手始めに プライベートで Cooper- MaseratiでF1にも参戦。パッとしない戦績で終わることとなる。友人である Jo Schlesserと McLaren F2を購入してチームを結成するも、Schlesserは 1968年のフランスGPにて空冷エンジンHonda RA302によって死亡してしまう。Ligierはドライバーを引退し、レーシングカー・コンストラクターの設立を宣言する。翌 1969年に RENAULTの技術者 Michel Tetuを引き抜き、1969年のパリサロンにてスポーツカー JS1を発表する。JSとは Jo Schlesserの頭文字からとったもの。Ford Cosworth FVCをミドシップに搭載したマシンで翌70年のル・マンに Guy Ligier自らがドライバーで参戦。65週目でリタイア、39位となっている。
 1973年に発表された JS 2はエンジンを CITROEN SMと同じ Maserati製 V6 2965ccが搭載された。出力は SMの170馬力よりも高い 195ps/6000rpmにチューンされ、SM用5段ギアボックスにより、970kgというFRP製軽量ボディを 247km/hまで引っ張った。これにより CITROENとの関係が深まり、翌1974年夏には CITROEN傘下に組み込まれることとなった。高額なクルマであったため、年間50台ほどの生産となっている。1976年までに生産が中止された。
 Ligierは1976年には JSSで F1に初参戦し、以降 80年代中頃まで F1に関わっていくこととなる。